「アヒルと鴨のコインロッカー」(伊坂幸太郎)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

私がミステリを好きなのは、悪い(と私が思う)人がいても最後にはそれなりの報いを受けたり、いい(と私が思う)人が幸せになれたりがんばっていけそうになったり、そんな感じにその中できちんと決着している話が多いから、という理由もあります。
どうしたらいいんよ!?というやるせない状態のまま終られると引きずられちゃうのです。
ああ。
でも、この話は、決着は(一応)ついたのだけどものすごくやるせないです。
私が神様だったらいいのに!と思わず思ってしまうような、そんな話でした。(よく思います。)
とりあえず、故意に動物を傷つけるような人は、人間を傷つけた罪と同じ罪で裁いちゃえばいいと思いました。
あと、遺された人の切なさを伝える話でもあるのでしょうね。麗子さんとか彼とか。