「インセプション」

予告編で観た、ビルががーっと起き上がるシーンが気になったので観てきました。
うーむ。ネタバレかどうかは分かりませんが、とりあえず隠します。
この世界は誰かの創った箱庭世界だ。中学高校あたりで、誰もが一度は思いつく設定なのではないかと思うのですが、それを全力で映像化してみました的な映画でした。
映像面は申し分ない感じなのですが、エモが足りない!自分で補うべき部分が多すぎるー。
あと奥さんが怖すぎるー。助っ人の人達の区別がつかないー。(これは私だけか?な?)
あでも、パリのカフェで、色々爆発するシーンが美しかった。あと、アリアドネの足の細さと、無重力で働くオールバックのスマートな人が大変素敵だった。ワゴンを一人で運転させられるヒゲの人もすんごい大変そうでしたねー。
渡辺謙があの世界でどんな人生を歩んだのか、どんな人生を歩んだらああいう状態になるのかはちょっと知りたいと思いました。
あの作戦だと、坊ちゃんは「よし!俺は俺のやり方で、親父の遺したこの会社を今以上に大きくしてみせる!」と奮起しそうで、逆効果なんじゃないかと思うのですが。どうでしょうか。もっと悪い友達とかだめな女とかを派遣した方が確実なんじゃないかと思うのですが。(それ言ったら終るけど。)


ラストはコマが回るのを息を呑んでじっと見つめてしまいました。どちらにも取れるタイミングでカットするところがニクいですね。


個人的には、夢と現実は見分けなんてつかないと思います。自分が現実だと思えばそこが現実なのだと思う。お世辞を鵜呑みにするのとちょっと似てる感じで。(そうか?)
しかし仕掛け人の人達の作る世界は精密ですね。私が作ったらきっと、車はタイヤが4つ付いてるだけの動く箱でしょうし、ビルは真四角で窓が雰囲気で並んでることでしょう。作戦台無し。


長々と書きましたが、一言で言うなら「早くうつつまくらを!」という映画でしたということで。ひとつよろしく。