「かぐや姫の物語」

うーん、私には合わなかったです。
ネタバレで。悪口で。



「たけのこ姫」とかでよかったんじゃないかと思った。そっちのが面白そうだった。
長いんだもの。長い。とにかく長い。途中で集中力がぷっつり途切れてものすご帰りたかった。かぐや姫が帰りたい帰りたい言うのに合わせて、正直私も帰りたいよと思ってた。
かぐや姫の境遇とか心情とかもちろん分かるし同情もする。やるせない気持ちになる。でもそれが物語として面白いか…?と聞かれると私はノーと言わざるを得ない。
だってかぐや姫、いっこも選択できてないじゃないですか。あれは何度やりなおしても同じ結末にたどり着く気がする。全く同じルートをたどって。そういうの、私は物語として好きになれないのです。そんなの、ドキュメンタリーじゃん。辛いんだわ。
でもお爺のこと憎めないのも辛い。
唯一ぐっときたのは、燕の子安貝を取りに行ったかわいこちゃんが腰の骨を折って死んだ話を聞いたかぐや姫が「偽物の私」と慟哭するシーンでした。
あと、月のお迎えが来るシーンの彼らが演奏してる音楽が、異常にファンキーですごいうけた。あれ聞いたら月楽しそうとしか思えないんですが。私がおばあちゃんだったら、こんな曲を奏でるようなところなら帰してもいいかなとか言いそう。半分気絶してたのですがあそこで一瞬目が覚めました。(一瞬か。)
帝がもっとずっと嫌なやつだったら説得力もあったんだけどなあ。5人の求婚者に全然敵わないですよ帝に対する嫌悪感。私、あの白塗りの人が一番嫌かな。あーでも帝のアゴは笑ってしまって打ち首になりそう。(ひどい。)
ところで、捨丸兄ちゃんとの邂逅は、あれ時間を超えてるんだという解釈でいいんでしょうか?あそこは10年後でいいの?まあ違っても違わなくても、妻子の存在を軽く捨て置く人のことを私は信用しない仕様なので捨丸兄ちゃんは失格です。石造りの人と同じポジション。いやむしろ石造りの人の方がおもろい分ましな気がする。誠実そうな顔しちゃってさ!(言いがかり。)
あああ。おばあちゃんとおつきの女の子があの後少し寂しくなりながらも仲良く暮らしてるといいなーと思います。
結局あの話は、月の人が金をあんなに一度にどばっとではなくて、姫が本当に困ったときに必要な分だけ送るようにしたらよかったんじゃないかなと思いました。(そんなまとめ嫌だ。)