「クロニクル」

高校生男子三人組が超能力を持ったよ!(あらすじ。)
ネタバレでー。



主人公アンドリューの母ちゃんは病弱で寝たきり(呼吸器をつけないとならないレベル)で、父ちゃんは怪我で引退を余儀なくされた元消防士でアル中で暴力振るう。お家にお金はもちろん無い。母ちゃん死にそうなのに薬も売ってもらえない。
そんな境遇で、高校でも誰からも相手にされなくてむしろバカにされ続けた主人公が、謎の光る石のせいで超能力を持ったことによって、学校で人気者のスティーブと従兄弟のマットとも仲良くなって、毎日が楽しくて楽しくて、でも少しずつそれが壊れていく予感がじわじわとやって来るところが、ほんともうキャリーを思い出していたたまれなかったです。この物語の父ちゃんはキャリーの母にしか見えなかった。
ティーブを失ったときのアンドリューが切なくてねえ。あれで壊れちゃったんですよねえ。
あと暴走するアンドリューを必死に止めるマットの姿がAKIRAの金田を思い出しました。いやしかしマットはほんと打たれ強い。その打たれ強さをアンドリューに分けてあげたかった。ゲロ吐いたときとスティーブ失ったときにその強さをドーピングさせてあげたかった。
ティーブもマットもすごくいいやつだったのに、どうしてこうなった…!とやるせなさハンパなかったです。
でもなんかアンドリューのこと憎めないのは、お金欲しいはずなのに、近所のチンピラとか母ちゃんの薬売ってくれなかったドラッグストアとか襲ってるところですかね。私だったらもっとこう、大銀行とか襲撃してたよ。足がつかないように札束舞い散らかしてそのうちの一割ぐらいを回収するとか真剣に考えてましたよ。
悪い大人だ。



なんでかスティーブのことをずっとスティーヴンだと思い込んでおりました。なんでだ。